食をテーマにしたブログやツイッターでおいしいものをつぎつぎ紹介して、食いしん坊たちから信頼され続けている編集者。寝ても覚めても、おいしい料理とお酒のことばかり考えている。著書に『ツレヅレハナコの薬味づくしおつまみ帖』(PHP研究所)、『女ひとりの夜つまみ』(幻冬舎)、『ツレヅレハナコのじぶん弁当』(小学館)他。漫画原案に『みつめさんは今日も完食』(小学館)。
ちょっとお疲れの仕事帰り。
一杯飲んで帰りたいけど、ひとりでお店に入るのはハードル高すぎ!
……わかりますよー、その気持ち。
今でこそ、ひとり外飲みは日常茶飯事の私ですが、
以前は店に入る前から震える仔羊。
お店を横目に、すごすごと自宅へ帰っていたものです。
その具体的なハードルとは、
「間が持たない」「つまみの量が多すぎる」など数あれど、
やはり一番は「さびしい人だと思われそう」!
女ゴコロ的には、コレにつきるのではないでしょうか。
私も最初はそれが気になって、なんとなくひとりでは飲めませんでした。
でもある日、気づいたんですよね。
「ん? もしや、誰も私のことなんて見ていないのでは……?」
そうなんです。
そもそも飲んでいる人は、周りのことなんて一切気にしていません!
それに気づいて以来、心おきなくひとり飲みをするようになりました。
とはいえ、「やっぱり行きづらい~」という人にオススメしたいのは、
段階を追って飲みに行くこと。
まずは
「チェーンのファミリーレストラン店でのひとり飲み」
などいかがでしょう。
「食事のついでに飲んでるだけです」感が醸し出されるので、
はじめての方でも安心!
オススメはイタリアンの「サイゼリヤ」や中華の「バーミャン」。
お手頃価格のつまみメニューが多く、思う存分ひとり飲みを楽しめます。
禁煙席もあるし、おつまみのポーションが小さめなのもうれしい!
2段階目は、「誰かと行ったことのある店にひとりで行ってみる」こと。
お店の人と、なんとなーく顔見知りになったくらいの店がベストです。
店の雰囲気もわかっているし、
ひとりでカウンターに座れば意外なほど落ち着くことに気づくはず。
気が向いたらお店の人や隣の人と話すもよし、
自分のペースで誰にも気をつかわず飲めるひとり飲みの楽しさを味わえますよ。
そして、いよいよ三段階目!
「見知らぬ店でのひとり飲み」……
私も、いまだに緊張することはよくあります。
よくやるのは、日常的に「よさげな店」のあたりをつけておき、
前を通るたびになんとなくチラ見。
(店のドアが開いた瞬間に店内の雰囲気をチェックするとか)。
よさげであれば、飲み会帰りにほろ酔いで帰った勢いなどで、
「たのもー!」と入店したりもしています。
泥酔していない程度にテンションが高ければ、はじめての店でもエンジョイできちゃうはず!
そんなひとり外飲みライフを謳歌している日々ながら、
さすがに毎日では肝臓も財布ももちません。
というよりも、やはり最高のひとり飲みの場所は自宅なんですよね。
ひとりで飲むにも「ハレとケ」があるというのもおかしいですが、
私自身、どれほど外で飲んでも自宅で飲む時間を大切にしています。
お店でおつまみを作ってもらうのもよいけど、
ただ魚を焼いたり、ピーマンを炒めてナンプラーをふりかけたものだって立派なつまみ。
それを食べながら、好きなお酒を好きなように部屋着で飲む…
しかもベッドはすぐそこです。
おつまみを作る余裕がなければ、ちょっと奮発した高級缶詰の出番。
私はいつも明治屋の「おいしい缶詰」シリーズを常備していますが、看板に偽りなし。
そのまま食べるだけでもおいしすぎ!
「そのへんのお店よりうまい…」と食べるたびに感動しています。
最近こっているのは、「缶詰を湯せんしてから開ける」こと。
ちょっとした手間ですが、特にオイル系のものや煮物系はさらなる美味に出会えますよ。
みんなで飲んでも、ひとりで飲んでも、
お酒を飲むことは幸せのリラックスタイム。
ぜひ、いろいろなやり方で楽しんでみてくださいね!